溜まり場コラム
ボランティア本部について
政府は、2008年度当初予算案に、地域に学校を支援する「ボランティア本部」(正式名称:学校支援地域本部)をつくる事業を盛り込む方向で検討に入りました。
上のようなイメージです。海外勤務がある人には英語の授業、学生時代に運動部にいた人には部活動の指導、造園が得意な人には花壇作りなど・・・。設備の修繕、グランド整備、登下校時の安全確保なども想定しています。
この事業、方向性としては全く間違っていない、と思います。東京都の杉並区立和田中学校が「地域本部」を設置しています(因みに、※藤原和博校長は2008年3月で退任とのこと)。どうやら、これが今回のモデルとなっているようです。
政府は、4年をかけて全国に設置したい、としていますが、制度論でコトはすまない話です。そこに住む人たちがいかに有機的に連帯しているか、このような制度を欲しているか、という点にこの制度が機能するか否かのカギがあるのではないでしょうか。内発的な動機付けが必要であり、求心力をもった少数者(多数者でもよいのですが)が中心となり、地域を巻き込んでいくという図式を象れるか否か、が問われると思います。
※杉並区立和田中学校校長。03年4月リクルートから転ずる。民間出身の校長として数々の学校改革に着手。「よのなか」科を設け、「情報編集力」の向上を説く。